【2019年最新版】仮想通貨の現状の問題点と今後への期待は?

資産運用

仮想通貨は、誰もが想像していなかった勢いで世界に広まりつつあります。しかし早すぎる普及は、思ってもみなかった問題を同時に引き起こしています。この記事では、仮想通貨界が抱える現状の問題点と、これらに対する今後の期待についてご説明します。

仮想通貨の現状と問題点


仮想通貨で最も時価総額が高いのは、圧倒的な差でビットコイン(Bitcoin:BTC)です。当初は1BTCの価値は30円ほどでしたが、2017年12月には約240万円という高値を記録しました。仮想通貨を取り巻く環境はその間に大きく様変わりし、同時に多くの問題が沸き起こっています。

スケーラビリティ問題

ビットコインは、約10分ごとに取引記録を1つのブロックに記録し、それをチェーン状につなげることで「ブロックチェーン台帳」を実現しています。しかし、利用者が増え取引が急増したために、10分間の記録が1つのブロックに収まりきらなくなりました。

その結果、次のブロック、そのまた次のブロックへと記録が持ち越され、送金決済が大幅に遅れるという事態が起こりました。それを、「スケーラビリティ問題」「送金詰まり問題」などと呼んでいます。

ブロックチェーンは、仮想通貨の根幹を成す技術です。1つのブロックのサイズや生成速度は異なりますが、おそらく全ての仮想通貨で採用されています。

2017年末頃のビットコインの送金が最も遅れたときは、1週間程度の時間がかかったと言われています。

高いボラティリティ

ボラティリティとは金融商品の価格の変動性のことで、安定していないことを「ボラティリティが高い」と表現します。

2017年12月にビットコインは1BTC当たり約240万円とそれまでの最高値を記録しましたが、2018年2月には70万円を切るまでに値を下げました。まさに、「ボラティリティが高い」と言えます。

ボラティリティの高さが仮想通貨の面白いところかもしれませんが、「通貨」として実用化を進めるなら、ボラティリティの高さより安定性が求められます

権力の集中化

ビットコインの場合、取引が記録されたブロックの正当性を証明することを「マイニング(採掘)」と呼び、報酬を得ることができます。マイニングには世界中の誰でも参加ができます。

しかし、実際にビットコインのマイニングを行うには、1台数十万円のASICと呼ばれるマイニング専用機が必要です。そのため、実際には一部の大きな資本を投入できる法人やグループがマイニングのほとんどを占めています

マイニングが一部のマイナー(採掘者)によって占められてしまうと、そこに不正の可能性が発生します。不正なブロックを作り、それを正しいブロックとして承認することが可能になります。

ICOの乱立


仮想通貨は常に新しいものが創り出されています。ほとんどが目的や計画などを詳細に記した「ホワイトペーパー」を提示し、賛同者から開発のための出資を募ります。それを、ICO(Initial Coin Offering)と言います。

しかし、ホワイトペーパーに記載されていることが全て実現するとは限りません中には、まったく開発する気がない詐欺的なものもあります。また、まじめに開発に取り組んでいても、計画通りに進むとは限りません。

ICOで調達した資金を持ち逃げするということも、これまでに何度も繰り返されています。

取引所のセキュリティ

2018年は、日本の仮想通貨取引所で大きな事件が起こりました。

1月に、Coincheckで当時のレートで約580億円分の仮想通貨ネム(NEM:XEM)が不正アクセスによって流出しました。さらに9月には、Zaifでビットコインやビットコイン・キャッシュ(Bitcoin Cash:BCH)など総額70億円余りの流出事件が起きました。

両方とも仮想通貨自体に問題はなく、取引所のセキュリティに問題がありました。預かった資産を、常時インターネットに接続された「ホット・ウォレット」に保管していたことが大きな要因でした。

上記の日本の事件では一定の補償が行われると発表されていますが、取引所の利用規約上では、取引所は一切の責任を負わないとしている所がほとんどですされています。

同様の事件は海外の取引所でも発生しています。仮想通貨の世界は、基本的に何が起きても自己責任です多くの資産が集中する取引所はセキュリティに万全を期す責任と義務がありますが、利用者は自分の資産は自分で守るという意識も必要です。

仮想通貨の悪用

仮想通貨のメリットに、高い匿名性があります。ブロックチェーン上に記録された情報は誰でも見ることができますが、それと個人情報を結び付けることは非常に難しいことです。

また、仮想通貨の中でもさらに匿名性の高いモネロ(Monero:XMR)ダッシュ(Dash:DASH)ジーキャッシュ(Zcash:ZEC)といった通貨も高い人気を集めています。しかし、匿名性の高さを犯罪に悪用されることもあります

麻薬や武器、人身売買などの違法性の高い取引に利用されるダークウェブでは、実際に仮想通貨が決済手段として使われていました。

アメリカで摘発されたダークウェブ「シルクロード」はビットコインを決済に用い、2013年7月までに100万人近いユーザーが登録していました。

近年ではマネーロンダリング脱税のほか、仮想通貨での支払いを求められる身代金目的の誘拐事件も発生しています。

仮想通貨の今後


あまりにも早く急激に広まった仮想通貨ですが、法律の整備や技術革新が急ピッチで行われています。

法的整備

国によって、仮想通貨の捉え方は様々です。中国のように仮想通貨に関するほとんどの事項を禁止する国から、ジンバブエやベネズエラのように国が率先して仮想通貨に関わっていく国まで様々です。

日本では、法律によって規制しながら健全な発展を促す方針です。2017年4月1日には仮想通貨に関する初めての法律として「改正資金決済法」が施行されました。改正資金決済法の中で、仮想通貨に関する部分のみを「仮想通貨法」と呼ぶこともあります。

これによって、仮想通貨取引所は「仮想通貨交換業者」として金融庁への登録が義務付けられました。現在日本で営業できるのは、仮想通貨交換業者として登録済みの15社と、登録審査中で「みなし業者」として営業できる3社のみです。

扱うことができる仮想通貨も金融庁の意向が反映されたラインナップになっており、匿名性の高いモネロ、ダッシュ、ジーキャッシュなどは規制が進む中で取り扱いが廃止されました。

2018年は仮想通貨取引所を舞台とした2度の流出事件が発生しており、金融庁は立入検査などでより一層のセキュリティ体制の構築を求めています。

ICOや税制についても、より多くの人が安心して仮想通貨取引に参加できるよう、法整備が進められると見られています。

技術の進歩

各通貨で開発が進められ、バージョンアップなどが行われています。意見の対立からハードフォーク(通貨の分裂)なども起こりましたが、より使いやすいものとなるよう改善されています。

2017年8月、ビットコインはブロックサイズが当初の1MBから2MBへと大きくなり、記録の保存方法もSegwitと呼ばれる新しい技術が採用されました。

仮想通貨の多くはプログラムを公開しており、各コミュニティで意見の交換やプログラムの改善などが行われています。

ブロックチェーンについても、できるだけマイニングを分散化させ、権力の集中を防ぐアルゴリズムが考え出されています。計算力などのインフラに依存したPoW(Proof of Work)から、通貨の保有量によって報酬が分配されるPoS(Proof of Steak)、さらに流動性も加味したPoI(Proof of Inportance)などがあります。

利用者の意識改革


銀行に資産を預ける感覚で仮想通貨取引所に資産を預けていると、思わぬ事件に巻き込まれる恐れがあります。2018年にCoincheckとZaifで起こった事件は、自分の資産は自分で守るという意識付けにもなりました。

しばらく取引する予定がない資産は自分で管理できるウォレットに保管するなど、それぞれができる限りのセキュリティ対策を取らなければなりません。

仮想通貨の今後への期待

非常に多くの仮想通貨が誕生しており、10年後、20年後にすべての仮想通貨が生き残っているということはないでしょう。しかし、全てが無くなっているということもないと思われます。

まだ実用化は道の途中ですが、仮想通貨は従来の法定通貨(日本円や米ドルなど)にはないメリットが多くあります。

また、仮想通貨に使われているブロックチェーン技術はインターネットに次ぐ発明だとも言われています。国境に関係なく、財布の代わりにスマホを持って全世界を旅できる日が、そう遠くない未来に待っているかもしれません。

より便利で、より快適な世界の実現に、仮想通貨には大きな期待が寄せられています。

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